サブマージドモータ
はじめに
当社では、長年にわたって極低温用電動機の絶縁研究、各種フロン用電動機の耐冷媒性絶縁研究、超電導コイル用の極低温絶縁研究などにより特殊用途電動機用の多くの技術を有しています。
LNGポンプ用等の低温液化ガス用電動機については、これらの技術をベースに400V級乱巻コイル(ランダムコイル)及び、400V~6600V級型巻コイル(フォームドコイル)の耐低温性確認や急冷ヒートサイクル試験等の検証を経て1988年の商品化以来多くの納入実績に至っています。
技術的な特長
- 鋼材
特殊鋼材の使用:低温中では材料のシャルビー衝撃値が急激に低下 - コイル素線
耐低温性、耐ヒートサイクル性、耐液化ガス性 - 含浸用樹脂
極低温におけるひっぱり強さ、伸び変化率耐クラック性 - 絶縁材料
極低温における電気的性能、機械的性能耐クラック性
低温液化ガス用モータの主要適用技術
モータ電気設計 | 各種低温液体温度時の導体抵抗、リアクタンス変化に対応した特性算定技術、シャフト材質(磁性体、非磁性体、中実、中空)に対応した特性算定技術 |
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絶縁技術 | 冷媒フロン R123、R134a冷凍機モータ用耐冷媒絶縁技術、超電導コイル用極低温絶縁技術、ワニス真空加圧含浸技術(高圧回転機コイルの真空加圧含浸技術)、ワニス硬化処理技術(含浸レンジ管理に関するシミュレーション技術)、極低温用耐クラック性ワニスの使用 |
シミュレーション | 瞬停再起動時のシミュレーション技術、ポンプ逆転時再起動時のシミュレーション技術 |
その他 | 小径、長尺モータの製作技術(アルミロータの製作) |
主な液化ガスの種類と温度
LNG(液化天然ガス) -162℃
LEG(ETHENE) -103℃
ETHANE -88.5℃
PROPYLENE -47.5℃
LPG(PROPANE) -45℃
LN2(液体窒素) -196℃
BUTANE -5℃
LNGポンプ用電動機の構造
標準仕様
容量 | 低圧 | 0.75kW~500kW | |
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高圧 | 75kW~2000kW | ||
極数 ※1 | 2P | ||
回転数(同期) | 3000r/min 又は 3600r/min | ||
定格電圧/定格周波数 ※2 | 低圧 | 400V/50HZ 又は 440V/60HZ | |
高圧 | 3000、3300V/50HZ 又は 3300V/60HZ | ||
6000、6600V/50HZ 又は 6600V/60HZ | |||
絶縁種別 | F種 | ||
時間定格 | 連続 | ||
使用液 ※3 | LNG、LPG、BUTANE、PROPYLENE、LN2 他 | ||
始動方式 | 全電圧始動 | ||
準拠規格 | JIS、JEM、JEC、IEC |
1. 異極数での対応も可能です。(4P、6P 等)
2. 異電圧での対応も可能です。(380V、460V、4160V、6300V 等)
3. 表記以外の液にも対応可能です。