シンフォニアテクノロジー株式会社シンフォニアテクノロジー株式会社

最先端医療で不可能を可能に 再生医療分野への取り組み

最先端医療で不可能を可能に!
再生医療分野への取り組み

 人間の体は約60兆個の細胞で構成されています。その中には、造血幹細胞などの「多能性幹細胞」といった、決まった役割を持たずいろいろな細胞になれる細胞があります。そのような細胞を人工的に作ったものがiPS細胞と呼ばれ、2012年に京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授がノーベル生理学賞を受賞したことでご存じの方も多いと思います。
 iPS細胞の特徴は無限に増殖できて、体中のほぼすべての細胞に分化できるという特徴を持っています。

再生医療への高まる期待

 iPS細胞を含む幹細胞にとりわけ期待されているのが、再生医療への応用です。再生医療とは、自然に再生できない体の組織や臓器を再生させ、機能を回復させることを目指す医療のことです。従来の治療では治らなかった病気が治癒する可能性もあり、期待は高まるばかりです。
 しかし、課題は少なくありません。まず従来の手技による培養方法では、必要な量の細胞を培養するために莫大な時間とコストがかかってしまい、医療財政圧迫の観点からも現実的ではありません。また、人手に頼っている限り、コンタミネーション(不純物、異物が混入し、目的外の細胞などが培養されてしまうこと。培養がやり直しになってしまう)などが起こる可能性をゼロにすることは困難です。
 つまり再生医療の普及のためには、装置による細胞の大量培養方法の確立がカギとなっているのです。

シンフォニアの取り組み

 弊社は、これまで培った技術を用いて医療分野に注力を進めていた中で、2018年に開発本部から医療分野の専任組織としてメディカルエンジニアリングセンターを分離・独立させました。神戸市では、「医療産業都市構想」が進み、約350の先端医療の研究機関、高度専門病院群、企業や大学が集まる日本最大の医療産業都市となっていることもあり、ポートアイランドに神戸事務所を開設、再生医療機器事業を加速させていきました。
 現在は、神戸医療都市推進機構(FBRI)細胞療法研究開発センター様と共同開発で、細胞培養装置「ICP System」を開発中です。同センターは、細胞製造業が産業として成長できるモデルケースを世界に発信することを目的に、盛んに企業とのコンソーシアム構築を進めています。本装置は、多層容器を用いた、完全閉鎖系での自動培養が可能な事と、FBRIの川真田伸先生が提唱されるQbD(Quality by Design)の考え方を実現するため、PAT(Process Analytical Technology)を搭載し、細胞の培養状態をモニタリングすることで、安定した細胞製造ができることが特徴です。これまで治療が不可能であった病気の治癒も、幹細胞治療などの普及が進むことで実現する日も近いと期待しています。

 バーチャル展示会では、細胞培養装置「ICP System」についてご紹介しています。また、ご連絡頂けましたら、更に詳しい内容説明を対面、もしくはオンラインでさせていただきますので、お気軽にお問合せください。

関連製品